ぎっくり腰

ぎっくり腰


『ぎっくり腰』とは、突然腰に痛みが発生した状態の総称であり、外国では『魔女の一撃』とも呼ばれます。

医療機関では急性腰痛症、腰椎捻挫、腰部挫傷と診断されます。中には各種検査でも原因が特定できないことも多く、非特異的腰痛と呼ばれることもあります。検査によりその原因が特定できる特異的腰痛は、状態に応じて椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症などと診断されます。



ぎっくり腰の原因

ぎっくり腰の原因


ぎっくり腰を起こす動作には、荷物を持ち上げた時、スポーツ活動、起き上がり動作、洗顔、洗髪、咳、くしゃみなど数多くの訴えがあり、中には何もしていないのに痛みが発生したと訴える方もいます。

ぎっくり腰の要因には、過度の負荷、長時間の静的作業、筋肉疲労、急激な運動、運動不足、不良姿勢、体重増加、筋や骨のアンバランス、生活習慣などがあげられます。



ぎっくり腰の治療

ぎっくり腰の治療


ぎっくり腰の治療は、状態や病期に合わせて手技療法、物理療法、装具冷罨法、温罨法を行います。

従来、ぎっくり腰の治療は安静第一と考えられていましたが、近年では長期の安静臥症は腰痛の長期化、慢性化を招くとの報告がされるようになってきています。

しかし、無理な運動やストレッチは症状の悪化を招くこともありますので専門家の指示指導をよく聞くことが大切です。



注意が必要なぎっくり腰

注意が必要なぎっくり腰


高齢者のぎっくり腰は、骨粗鬆症による骨折の可能性がありますし、安静や運動に関係なく安静時痛がある場合は内臓疾患や悪性腫瘍が考えられます。

単なる腰痛だと考えても、安静時痛、発熱、足に力が入りにくい、足の感覚異常、排尿や排便の異常などの症状がある方や高齢者、子ども、何らかの疾患を持っている方のぎっくり腰は注意が必要です。


注意すべき疾患

急性膵炎・尿管結石・解離性大動脈瘤・十二指腸潰瘍・転移性脊髄腫瘍・脊椎の骨折・感染症・婦人科疾患など。